きりんログ

-愛と青春と声豚の記録-

【ラブライブ!ニジガク TVアニメ】第4話「未知なるミチ」感想ひとりごと

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ラブライブ!虹ヶ咲学園スクールアイドル同好会』第4話「未知なるミチ」

 

ファン待望のダジャレも登場したムードメーカー的な存在の元気印の愛さん回。

前回で一人ひとりの大好きを最大化するためにラブライブ!に出るという選択肢を見送ったニジガクの面々ですが、今回はそのソロアイドルとしての第一歩になる”自分の色を出せるのかという不安”をテーマにしたストーリーでありました。

その大きな一歩を推し進めたのが、せつ菜のステージで盛り上がるファンの姿に感銘を受けたニュースクールアイドルの愛さんであり、そして彼女自身の自分色を見つける主役回にもなるという、一度で二度美味しい回でもありました。

 

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屋上から聞こえる歌に盛り上がってるみんなを見て…自分も未知なるミチにチャレンジしてみたいって…そう思えたんだ。 

今回もトキメキの連鎖は続きます。せつ菜の新しい始まりを告げるライブに歓喜の声を上げるファンの姿を見て、またひとりトキメキに目覚める少女がいました。

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入部するために部室へと足を運ぶ愛さんとりなりー。本当にトキメキだけを持って訪れたので、スクールアイドル同好会が何をするところなのかも分かっていません。

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同好会が再始動する中、どんなライブをするか考える会議が始まります。様々な意見が飛び交う中、愛さんは「とにかく”楽しい”のがいいかな!」と言いました。この場面でも、十人十色、ひとりひとり個性がバラバラであることが伝わってきますし、愛さんもその様子を口にします。

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その後の特訓では、「ちょっとでもできるようになると”楽しくない?”」と柔軟に苦労するメンバーのやる気を引き出すようなことを愛さんは言ったり、歌唱の練習の時もみんなにあだ名を付けて場を盛り上げたり、「せっつーの熱い語り聞いてたら”楽しそう”だなって思ってさ!」と自分自身が楽しむ様子も伝わってきます。

その後も感情が分かりづらいりなりーが楽しんでることを言い当てたり、自分自身も楽しいんだと言います。

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みんなが部活終わりに集まるなか。

かすみんが、アイドルはどれも正解って言ってたけど、実際その通りっていうか。みんなやっぱりタイプ違うけど。そこが最高って感じだし!

このメンバーでどんなライブをするんだろうって、考えただけでめっちゃワクワクするよ!

愛さんはこう言いますが、他のメンバーは”グループは協力し合えるけど、ソロアイドルは誰にも助けてもらえないかも”、”ファンに喜んでもらえるものが自分一人にあるのか”という不安があることを口にします。

正解がひとつなら分かりやすいよね

愛さんもメンバーが口々に言う”ソロアイドルとしてステージに立つ不安”を聞いて、自分自身のことも回想しながら悩むようになります。

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スポーツにはルールがある。でも愛さんたちが目指すスクールアイドルにはそういうのは無くて自分ひとり。愛さんだけでどんなスクールアイドルがやれるのかな。愛さんの正解って何なのかな。こんなのって今まで考えたことなかったよ…

愛さんは色んな部活の助っ人にもなる存在。でも、それはどこでも”ルールがある”し、”チームでやる”部活だった。彼女は、勉強もできる。テストは問題があって、”正解はひとつ”だけ。”自分自身のことを振り返った時に、これから自分がやろうとしているソロアイドルは、これまで自分がやってきたことと真逆の存在。

ルールが無くて、正解が無い、みんなで助け合うことさえできないソロアイドルをやろうとした時、一体自分が何者になれるのか。そういった不安を、メンバーそして愛さん自身も考えるに至りました。

あくる朝、愛さんはランニングに出かけた先で、エマに出会います。

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愛さんは、みんなの悩みが”自分を出せるのかという不安”と置いた上で、彼女自身も経験が無いことに戸惑っていること、乗り越えるためのハードルが高いことを口にします。

そろそろ走ろっか。9時だしもう行く時間だよ

エマの何気ない一言。なぜか愛さんはそれにツボったらしくて、ダジャレだと思ってお腹を抱えて笑い始めました。

愛さんの笑いで場が一気に和やかになる中、「愛ちゃんが同好会に来てくれてよかった。すっごく前向きでいてくれるから」とエマは語り始めます。

みんなといる時いつも楽しそうにしてたよね。きっとみんなが不安で、でも本当はそれと同じくらいこれからに期待してると思うんだ。そうじゃなきゃ悩まないもの。まだ一歩を踏み出す勇気が出ないだけ。愛ちゃんが来てから同好会のみんなの笑顔すっごく増えてるんだよ。

愛さんが同好会で楽しそうにしてること。そんな愛さんがいると、期待の反面悩みも不安を持つみんなが笑顔でいられること。

愛さんは自覚が無いと言うけど、エマもだから凄いんだと言います。確かに、彼女は自覚は無いようですが、普段から自分が楽しむこと、楽しむことが好きなこと、みんなが楽しくなるように促すこと。これまでのいくつもの場面から、愛さんがそんな気持ちで同好会の活動を楽しんでいることを伺い知ることができました。

何かが吹っ切れたように愛さんは駆け出します。

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そんなことでいいんだ…誰かを楽しませることが好き、自分が楽しむことが好き!そんな楽しいを、みんなと分かちあえるスクールアイドル…それができたら私は未知なるミチに駆け出していける…未知だけに!

自分では自覚してなかったこと。エマに言われて初めて気づいたこと。

それは、”誰かを楽しませること”、”自分が楽しむこと”が自分は好きだということ。

”楽しい気持ちを分かち合えるスクールアイドル”になること。そんな存在でいられることこそが自分の喜びであり、なりたい姿であり、"彼女らしいソロアイドル”なのかもしれないということ。

自分の”好き”に気づいてワクワクできる”夢”を見つけた瞬間、彼女はソロアイドルとしての第一歩を踏み出すのでした。

 

サイコーハート

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歌詞からも、新しいことに自分自身がワクワクしていること。みんなが笑顔でいることが好きで、みんなを笑わせる存在になりたいことが伝わってきます。曲調もとにかく明るくて前向きな愛さんの性格が伝わってきて、聞いてるだけで元気になれる愛さんらしい素敵な曲でした。

 

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ふと歌い終わった後、自分の歌がみんなの笑顔を作り、みんなに喜んでもらえていたことに気が付きます。

みんなと一緒、ステージはひとりじゃない!

最初ソロアイドルは孤独なものと思っていたけど、実際にやってみたらソロアイドルとして立つステージは決して”ひとりじゃない”ということ。

侑ちゃんも、そんなソロアイドルの道を一歩踏み出した愛さんを見て言います。

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凄いね、あれが愛ちゃんのステージなんだ!

自分のなりたい姿を見つけて、自分だけの好きを思いっきり表現した愛さんだからこそ作ることが出来た、トキメくオンリーワンのステージ。

思えば、彼女が最初にスクールアイドルを始めたいと思ったのも、学校の屋上から聞こえる歌を聞いて盛り上がる周りのみんなの姿を見たことがキッカケでした。

最初から彼女の中にはトキメキの種があったのかもしれません。それでも、一度はソロアイドルとして”自分らしさ”を考えた時に思い悩みました。でも、実際に周りのみんなを自分が気づかない内に笑顔にできていたこと、そしてそんなことができることが自分の幸せであること。それに気がついた瞬間、自分自身のなりたいソロアイドルの姿を見つけることができました。

侑ちゃんは続けて言います。

私、みんなのステージも見てみたい!

ひとりだけど、一人ひとりだからこそ色んなこと出来るかも

そんなみんながライブをやったら何か凄いことになりそうな気がしてきちゃった!

”一人だからこそ色んなことが出来る”。

ソロアイドルは、正解もルールも無いし、ひとりでもある。でもだからこそ、その人にしか描けない”未知なるミチ”を描くことができる。

侑ちゃんが抱いた期待は、まさに今回の部室の光景にもあった十人十色の光景そのものであり、かすみんが言っていたアイドルの正解はひとつじゃないということであり、愛さん自身も言っていたタイプの違うみんながどんなライブをするのかがワクワクするということでもありました。

そして、前回までの話にも繋がる、自分だけの”大好きを叫ぶこと”こそが、唯一無二の個性のステージを作ることに繋がるんだということ。

太陽を浴びる愛さんのステージを見て、全員がソロアイドルとして羽ばたく期待を胸に抱いたところで第4話はEDを迎えました。

(終)

 

さて、第4話「未知なるミチ」は愛さん回ということもあり、全体的に明るい雰囲気の回でもありました。

ムードメーカーな彼女の一面が伺える中、みんなで楽しくいられること自体が彼女自身の”大好き”の形であり、"彼女らしいソロアイドル"の形になるストーリーは、まさにそれ自体が宮下愛らしい一歩と形容するにふさわしい物語でした。

そして、それがラブライブ!に出場せずに個々人が幸せになれる道を進むことを誓った同好会の面々が、ソロアイドルとして旅立つ不安を乗り越える第一歩の一助にもなったことは、物語を推し進める大事な回でもあったと言うことができると思います。

回を追うごとにニジガクらしさが出てきたと思うこの頃。まさに、虹の名にふさわしい個の色に焦点を当てたストーリー進行であると共に、全体からパーソナルへという今の時代らしいテーマだなというのが第4話まで見てきての感想になります。

 

ちなみに、愛さんの鋭さに気づいた意外と抜け目のない彼方ちゃんですが「なんか侑ちゃんも凄いね」と言ったことが気になっています。侑ちゃんはこれまで問題解決に導くキーマン的な言葉をいくつも紡いできましたが、それが彼女自身がなりたい姿や今後のストーリーに結びついてくるのでしょうか。

ニジガクの他のメンバー、そして侑ちゃんの今後の個がトキメくストーリーが今から楽しみで仕方ありません。