私たちはいま夢の中にいる|ラブライブ!スーパースター!!第2話に寄せて
ラブライブ!スーパースター!!第2話「スクールアイドル禁止!?」
大舞台での失敗から「人前で歌えない」という悩みを抱えていたかのん。
1話では友達の素直な言葉に再び立ち上がる力をもらい、ラブライブ!らしいスピード感で挫折を乗り越るドラマが描かれていました。
そして2話は、ラブライブ!シリーズでは定番の修行回であり作曲回。
気持ちだけではダメ。スクールアイドルは努力も実力も大事。
「音楽に誇りを持つ学校だから一位を取らないとダメ」
そんなスーパースターらしい課題設定をしながら、新しい物語のさらなる展開に向けて、スクールアイドルとして立ち向かうべき山を乗り越えようとするお話でした。
あきらめない気持ち
かのんが曲作りに没頭しているとき、繰り返しかのんが呟いていた言葉。
それはまさにリスタートしたかのんの意志を象徴するようなセリフでした。
音楽科に落ちたことで全てが終わった訳じゃなかった。再び人前で歌を唄えるようになった。
このまま終わりが続くんだなって思ってた…
澁谷かのん
でもやっと「はじまった!」
次の私が「始まった!」
また大好きな歌に正面から向き合えて。
自分のことを助けてくれたり、一緒に何かに真剣に打ち込める仲間ができた。
ふと聞こえてきた音楽科の歌に燃えるかのんは、くすぶっていた時の彼女では決してありません。
今は寝食を忘れて曲作りやトレーニングに夢中になっている。
夢中という言葉の通り、かのんはまだ名もないキモチだけれど、本当の夢(True Dream)の中にいるのかもしれません。
可可と一緒に思い切った転校計画や署名活動、恋の弱点探しなど等身大のお茶目な部分がありながらも、一心不乱にスクールアイドル活動に打ち込むようになった2人の姿は、彼女たちを照らす朝焼けの太陽のように眩しく輝いて見えました。
青春のリフレイン
2話では誰もが共感するような青春らしい光景が多く描かれていたように思います。
時間が経つのを忘れて何かに夢中で打ち込んでいたひと時。
徹夜明けに感じる外気の驚くような冷たさ。
走る仲間に追いついて一緒に走り出すなんて、もはや青春の季語と言っても過言ではありません。
それぞれが好きな歌詞や音楽を持ち寄って始まりの曲を作り上げていくのもまた、スクールアイドルらしい青春の醍醐味と言える時間かもしれません。
そんな見る人のそれぞれの心の中の青春を思い起こさせるような描写は、私たちを何とも清々しい気持ちにさせてくれます。
かのんの心を解き放ってくれる可可という存在
かのんさんの歌が聞きたいです!
唐可可
響かせましょう!この街にかのんさんの歌声を!!
私が2話でもっとも心に残ったセリフです。
1話でも感じましたが可可の真っ直ぐな告白が私は大好きです。
可可は1話の学校でのシーン同様かのんの心を解き放ってあげました。
いつもストレートな物言いをする彼女ですが、心から純粋で素直な言葉だったからこそ、かのんの心にも強く響いたのでしょう。
可可はかのんにとって自分の心を解き放ち、かのんの歌声を増幅させてくれるような存在だと、私は感じました。
おわりに
ラブライブ!スーパースター!!第2話「スクールアイドル禁止!?」
ラブライブ!ではお馴染みの修行と作曲をする過程を描きながら、かのんたちにとってスクールアイドルとして初めての課題に向き合うというお話でした。
スーパースターらしい課題設定でありながら、2話までにやるべきことをスピード感を持って描いた京極監督はお見事の一言。
また、これまでとは違う形で歌に打ち込める新しい自分に出会うことができたかのん。あきらめない気持ちを持って夢中で曲作りをする彼女の姿が輝いて見えました。
そして、青春らしい描写の数々は、私たちの記憶やイメージ、ラブライブ!自身をリフレインさせてくれます。
可可という心を解き放ってくれて、歌声を響かせてくれる仲間と一緒に走り出したのも心強くて仕方ありません。
次回はラブライブ!では物語が大きく動き出す3話。どのような新しい光景が見られるのか。
少し時間は空きますが、1話と2話を繰り返し見ながら、新しい物語を楽しみに待ちたいと思います。