きりんログ

-愛と青春と声豚の記録-

PENKIのカラーを「カタチ」にした『UCHIDA MAAYA 1st Live Hello, 1st contact!』

僭越ながら、内田真礼さんの1stライブを見に行ってきました。僭越というのは、CDも『PENKI』しか買っていないし、リリースイベントとかももちろん行ったことないのにという意味で・・・ ひと月前、武道館で聴いた「リスアニ!LIVE 2016」の真礼さんの歌が本当にパワフルで感銘を受けたので、今回のライブに参加してみようと思ったわけです・・・!

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 さて、今回のライブ。実は、1階の4列という神がかり的な座席から、拝見することができました。これまた至極恐悦・・・ 「P's Live 01」も最前だったこともあり、ぽにきゃん様とは不思議なご縁があるようです。

 

 開演前。ライブの世界観を盛り立てる演出がすでにありました。ペンキを塗装する作業員に扮したつなぎ風のスタッフさんたち。声をかけると、フェイスペイントのような、ペンキシールを顔に貼ってもらうことができたようです。(私は恥ずかしかったので貼ってもらっていません///) 実は彼女たち、この後に登場するダンサーさんたちというのがミソ。 開演5分前くらいになると、「作業員は持ち場についてください」というナレーションが流れ、いよいよ『PENKI』の世界へと入るのか・・・というドキドキ感に包まれました。

 

 そして開演・・・! 照明が暗転し、ステージ上にかかっていた白い垂れ幕がいよいよあがります。垂れ幕が上がると、観客の度肝を抜く天井の高さいっぱいの大きさのカラフルなジャングルジムが出現。その踊り場の頂上には内田真礼さんの姿が! 印象的なイントロと「はじめます!」の掛け声とともに『Hello, 1st contact!』がスタート。

『Hello, 1st contact!』の歌詞は、今日という日に本当にぴったりの歌詞だなとしみじみ・・・

 

 続けざまに『ギミー!レボリューション』、『からっぽカプセル』が披露されます。多くの人がここで、アルバム通りの流れがこれから来ることを予想したでしょう。実際、そうなります(笑) ですが、『PENKI』自体、流れが美しく、既に完成されているところがあるので、最善の選択肢だったのではないでしょうか・・・? 披露された2曲ともお馴染みのコールが入りましたが、フェスの比にならないくらいの盛り上がりを見せました。

 

 「ちゃんとしたダンスは初めてです。」という真礼さん。キャラソンでは曲にあわせて即興で軽く踊ってはいたものの、今回は本格的なダンスを練習してきたそうです。『クラフトスイートハート』では、その練習の成果が披露されます。今回は、ペンキ作業員のダンサーさんたちを引き連れてのダンス。キャッチーで簡単な振り付けがとてもキュートでした。覚えやすいので、真礼さんと一緒に踊るとめっちゃ楽しいのでオススメです!

 

 そして、格好いいオトナ真礼さんが見られるロックゾーンに突入です。『Distorted World』は、会場の真ん中の扉から入ってくると思うと、会場内を歩きまわりながら歌う姿が。 『North Child』は、ステージ上で風に吹かれながら歌っており、曲のイメージとマッチして最高にキマっていました・・・(もしかしたら、客席の扉が開いた風が入ってきただけかもしれませんが、それはそれで神風だと思います) そして、『創傷イノセンス』では、ジャングルジムの踊り場でMVでもお馴染みの「中二マイク」を片手にハードなロックを華麗に歌い上げる姿を見ることができました。

 

PENKIのカラーを「カタチ」にする"挑戦"

 ここで、ちょっと過去のインタビューから1stライブを振り返ってみます。今回、私は内田真礼さんのライブに参加して、本当に『挑戦』の多いライブだと感じました。巨大なジャングルジムを生かした立ち回り、クラフトスイートハートでのダンス、Distorted Worldでの会場を歩きまわっての歌唱などなど・・・

今回は特にアルバムを通してチャレンジをしたい気持ちが強く。

『B.L.T. VOICE GIRLS Vol.24』より

 雑紙のインタビューで『PENKI』は挑戦の多いアルバムだと語っていましたが、今回のライブも同じく挑戦の連続だったように思えます。ライブ中のMCで「PENKIの色のように色んなことをライブでやってみたい!」と言っていましたが、お客さんを楽しませる様々な演出を見て、「『PENKI』の世界観を目に見えるカタチにしてみんなに伝えたい」、という思いがライブを通して感じることができました。

せっかくの大会場だから一番後ろまで届くようなパフォーマンスを魅せられたらいいなと思っていて。

『B.L.T. VOICE GIRLS Vol.25』より

 とインタビューで述べていたことを思うと、あのジャングルジムも後ろのお客さんへの心配りだったのかもしれませんね。そして、会場を歩き回って歌っていた『Distorted World』も「多くの人に近くで楽しんでもらいたい」という気持ちのあらわれなのかもしれません。

 

 ふたたび、ライブのレポートに戻ります。『Winter has come』は、音がかわいらしくとにかく軽快な曲ですが、「ウィン!ター!ハズ!カム!」という真礼さんオリジナルの掛け声があいまって、ライブだと更に楽しい曲になりました。最後に白い雪も天井から降ってきて、楽曲の雰囲気にあう演出もありました。

 

 ここで、ベースの黒須さん率いる精鋭揃いのバンドメンバーによるバンドプレイの妙技が披露されます。曲目は、『INSIDE IDENTITY』、『-legne- 仇なす剣 光の旋律』、『Daydream cafe』。声優さんのキャラソンのインスト曲のライブでの披露はありそうで無かった試みでとても新鮮でした。

 

 『わたしのステージ』は、真礼さん自身が作詞した歌詞が本当に素敵です。しかし、曲名の通りにステージで実際に歌ってその場で聞く『わたしのステージ』は本当に本当に感動します・・・! ライブではダメ押しにスクリーンにソロ活動の写真も次々と流れます。 これには思わず泣きそうになりました・・・

 

絶えない笑顔、そして、ホームでの歌を楽しむ真礼さん

 ここで、内田真礼さんのライブでいちばん印象に残ったことをお伝えしたいと思います。真礼さんのライブで一番印象に残っていること、それは、真礼さんの歌を楽しむ「笑顔」。最初から最後まで笑顔を崩さず楽しそうにライブをする真礼さんの表情ははっきりと脳裏に焼き付いています。

 1stライブということで緊張もあったことでしょう。しかし、それをほとんど感じさせることなく素直に歌を楽んでいる真礼さんがステージにいました。好きなアーティストが楽しんでる姿を見られることはファンにとってこれ以上ない喜びだと思います。

初ワンマンで2000人って……"どう楽しいかな"、と考えています。 

いちばんいいのは、内田さんが楽しむことではないでしょうか?間違いなく、内田さんのファンしかいないので。

それがすごく楽しみなんですよ。フェスだとほかの方のファンも大勢いる中にひとり戦いに行くようなイメージがあったので(笑)。私、ステージに立つまでは怖いけど、立ったらすごく楽しくてずっと歌っていたいって思うんです。

『B.L.T. VOICE GIRLS Vol.25』より

  過去のインタビュー同様、今回のライブでも「ライブに参加する=戦いに行く」という表現をしていましたが、今回は逆に「ホーム」でのライブにあたるわけです。真礼さんが笑顔で歌っていた背景にはそんなことも一つあるように思いました。

 

 真礼さんのMCでハッと気付かされることになるわけですが、ライブは早くも終盤に差し掛かっていました。楽しさで時間が経つのを忘れていました。 曲は『高鳴りのソルフェージュ』『世界が形失くしても』『金色の勇気』と続きます。その中でも『世界が形失くしても』は桁外れにライブで盛り上がりました。

 

 そして、アンコール前のラストとなる『Hello, future contact!』がいよいよ始まります。曲に入る前、真礼さんは「みんなに自分が思う色を振って欲しい!」と言っていました。過去のインタビューで「会場で試したいことは?」という質問に対して、

"俺のテーマカラーは○○色!俺はここにいるぞ!!"という気持ちで、青でも赤でも自分の色で振っていただく、何でもありな感じはどうでしょうか?

『B.L.T. VOICE GIRLS Vol.24』より

 と答えていました。真礼さんというと、「有言実行」をするイメージがあります。今回も思ったことを実現しちゃうあたり本当に尊敬できます・・・

 今回の1stライブ、洒落た言い方をするなら、ファンのひとりひとりを『PENKI』の色の一つに見立てて、会場全体を一つのキャンバスとして染め上げてしまったわけです。真礼さんの1stライブは、ただ、アルバムの『PENKI』を披露するだけではなく、ライブでの特別な『PENKI』の魅せ方を提示してくれました。

 何色にも彩られ『Hello, future contact!』は大きな盛り上がりを見せました。そして、歌い終わると真礼さんは退場します。

 

 多くの歓声に迎えられ、アンコールがはじまります。ライブTシャツに、つなぎのパンツを合わせた衣装で登場。つなぎのお尻には「PENKI」という文字がカラフルに書いてあり、とてもキュートでした。『アイマイ☆シェイキーハート』、新曲の『Resonant Heart』が披露されます。

 

私は、私自身をちゃんと見てほしいという気持ちがあるので、キャラクターに寄り添いつつも、自分の活動も含めた素の部分とも向き合ってもらいたいですね。だから、自分を見てくれる人には夢を見せない。現実を全て見せた上で、ファンの方と向き合いたいんです。

参考:(2/2) 声優・内田真礼のゲンエキインタビュー「現実をさらけ出して向き合いたい」

 今回のライブでは、素の真礼さんもたくさん見ることができたような気がします。

 終盤のMCでの一コマ。感極まって泣きそうになる真礼さん。「このままじゃ、この後の歌を歌えないから、お酒を持ってきてくれ!」というMCには思わず笑ってしまいました。いい場面なのに、しんみりとしないのは実に真礼さんらしいなと(笑)

 感極まる真礼さんに対して、バンマスの黒須克彦さんがとった行動も男気あふれて素敵でした。「感極まって次の曲が歌えない!」と言う真礼さん。黒須さんは、「さっきやりたいって言ってたギミレボの『ギター!』の前に『ピアノ!』って言うやつやってみる?」と、ライブ序盤に真礼さんが「やりたい!」と言っていたギミレボのくだりを提案しました。 実際に、ミニバージョンではありますが、ギミレボが披露されました。本当に即興だったようでバンドメンバーも少し慌てる様子は面白かったですが、そのおかげで真礼さんは晴れた表情になりました。

 その後、『Life is like a sunny day』が披露されます。一度ギミレボで笑顔を取り戻した真礼さんですが、曲の終わりにはふたたび涙を浮かべていたように見えました。

 

 そして、本当に本当のラスト。ふたたび『Hello, future contact!』が歌われます。『Hello, 1st contact!』の時もそうでしたが、歌詞が本当にいまを歌っています。

 

終盤、感極まって涙をこらえながら歌う真礼さんの姿が忘れられません。会場からは大きな声援があがりました。最後は、真礼さんの掛け声とともにせーの!でジャンプ。内田真礼さんの1stライブは幕を降ろすことになりました。

 

 最後に真礼さんはマイク無しで感謝を会場に告げました。ここで真礼さんは退場。スクリーンに映しだされたエンドロールは、『Hello, future contact!』と共に、1stライブを作り上げたスタッフさんの名前が流れます。最後には真礼さんの直筆メッセージが映ります。ここは是非、皆さんの目で実際に確認していただきたいです。真礼さんがいなくなった時の『Hello, future contact!』も、お客さんの掛け声は鳴り止むことはありませんでした・・・

 

 1ヶ月前に参加を決めた内田真礼さんの1stライブ。急な参加ではありましたが、参加して本当によかったと思えるものでした。声優さんの1stライブとしてこれ以上のものはないと思います。また、ライブ中は笑顔を絶やさない内田真礼さんの姿を見て元気をいただくことができました。以前、スパルタンMXという番組で、内田真礼さんの声優活動に密着していましたが、真剣に役と向き合う姿と共に、今の仕事が本当に好きで楽しんでいる真礼さんの姿がありました。そんな姿を見てから内田真礼さんのことが好きになったわけですが、そんな自分の好きな内田真礼さんの部分がたくさん詰まっていたライブだと感じました。もしも、次もライブがあるなら絶対に参加したいと思える、そして多くの人に見て好きになってもらいたいと思える、そんな素敵なライブでした。