きりんログ

-愛と青春と声豚の記録-

ラブライブ!オタクに知ってもらいたい「さくら学院」というアイドルについて~さくら学院とラブライブ!は似ている編~

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今日はラブライバーの皆さんに伝えたいことがあります!

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それは、さくら学院のこと!大好きなアイドルのお話です!

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普通の学院生なのにキラキラしてた…‼︎

 

 

今日は皆さんに真剣に聞いて欲しいお話があります!それは、「さくら学院」のこと。さくら学院はアイドル。きりんログでは、これまで「ラブライブ!」や「声優さん」の話などを中心にしてきました。しかし、今回は趣向を変えて「アイドル」の話をしてみたいと思います。

それでは、なぜ生粋のラブライブ!オタクの私が、さくら学院というアイドルの話をしようと思ったのか。それは、私のブログを見て下さるラブライブ!ファンの方に、彼女たちのことを絶対に知って欲しいと思ったから。

さくら学院は、「リアルスクールアイドル」と言っても過言ではありません。それではなぜ、彼女たちはリアルスクールアイドルと言えるのか。それを今回の記事の中でたっぷりと語っていきたいと思います。

この記事を読み終わる頃、貴方もさくら学院に興味を惹かれていることを願って…

 

自己紹介!

私の名前は、きりんと申します。「背が高いからきりんにしたんですか?」とよく尋ねられることがあるんですけど、実は名前の由来は特にありません!というのも、私は高校生の時に「声優さん」というものにハマり、「声優さんのTwitterを見たい!」という一心で10秒で適当に決めた名前がきりんだったのですから。

で、それが今回の話と何の関係があるんだよ!というお話なんですけど、ブログの記事のラインナップも見てもらえれば分かる通り、私の趣味は「ラブライブ!」「声優」がメインです。お察しの通り、私は所謂「アニヲタ」「声優ヲタ」ってやつです。そんな私が今回は「アイドル」の話をしよう思ったのは、私の中で大きな変化があったからなんです。

そもそも私は、20年以上アイドルのことは門外漢でした。モー娘。とかが流行った頃はASAYANとかうたばんとかは見てましたし、最近だとももクロとかでんぱ組とか所謂有名所の曲は聞いていたものの、「このアイドルのライブに行ってみたい!」という好奇心とか「もっとこのアイドルのこと知りたい!」という知識欲は、持ち合わせたことはありませんでした。

というのも、どこか自分の中で偏見を持っていたんですよね。ラブライブ!西木野真姫ちゃんの言葉でアイドルの曲は「軽い」というのがあるんですけど、自分はアイドルに対して大雑把に「軽い」というイメージを持っていたのかもしれません。私は声優さんが好きなのですが、その理由として、声ひとつで感情を表現するというプロフェッショナルな姿に「リスペクト」の気持ちを抱けたから、というものがあります。一方、アイドルからは(今では偏見でしか無いことに気付かされたのですが)リスペクトできる要素をほとんど感じられなかったんですよね。

そんな私が、2018年になってからその考えをあらためさせてくれるアイドルが現れました。それが、今回ご紹介したい「さくら学院」さん。彼女たちの存在は2017年まで知らなかったんですが、今では関連のDVD/BDは9割方持ってますし、曲や写真集もあらかた持っています。そして、自分の中で一番大きかった出来事が、ライブビューイングではあるものの、生まれて初めてアイドルのライブのチケットを自分の手で入手してライブに足を運んだこと。恋は稲妻のように一瞬の出来事と言いますが、私がさくら学院に興味を持ってからどっぷりハマるのはまさに一瞬で、ここ3ヶ月くらいの内の出来事でした。

それで、なぜ私がアイドルであるさくら学院にハマったのかというと、一言で言うと私の生きる糧でもある「ラブライブ!」との共通項を無限に感じてしまったからです。オイオイそんな理由かと思ったかもしれませんが、ラブライブ!が好きすぎある余り、ラブライブ!のことをブログで100万文字以上書いてきた私がハマる理由なんてそんなもんです。いや、実際何かを好きになるきっかけってそんなものじゃないですか?私は最近趣味を広げる方法を見つけまして、それは自分が好きなものがなぜ好きなのか分析していって、辿り着いた本質を敷衍していけば、フィールド外のものでも好きになれてしまうというものなんですが。まぁ、ラブライブ!に関して言えば、このブログで自然と書く手が動いていたので、あらたまって分析する必要もありませんでした。ラブライブ!東條希ちゃんの「特に理由なんて必要ない。やりたいからやってみる。本当にやりたいことって、そんな感じに始まるんやない?」という言葉の通りですね。

でも、やっぱりそもそも好きの入口に立つためにも何かしらのきっかけが必要。それで、今回さくら学院を好きになる入口に立つきっかけとなったのが、『ラブライブ!サンシャイン!!』にて主人公たちのライバルユニットとして登場したSaint Snow。2期8話、9話のAqoursSaint Snow、ライバルとか関係なくお互いが大切にするものをきっかけに仲が深まっていくストーリーがクソエモで、楽曲も含めてSaint Snowさんのことが大好きになってしまったんですけど、そのSaint Snowのメンバー・鹿角理亞の声優さんを務めていたのが、女優・声優としても活躍中の「佐藤日向」さん。そう、何を隠そう彼女はさくら学院出身だったのですが、元々気になったものは好奇心と知識欲で調べ倒すのが私の性分でして、ちょうどその時Saint Snowを見て格好良いアイドルソングに恋い焦がれていたところで「BABYMETAL」(メンバー3人全員がさくら学院出身!)に出会ったことや、さくら学院に入門するにあたって大きな助けとなったブログ(記事内で紹介)などもあり、「さくら学院を知りたい!」と思い始めたのがさくら学院にハマる第一歩でした。そこから先は先ほどお話した通り。ラブライブ!との共通項を無限に見つけて、ハマり倒してしまいました。

それで今回は、私の周りにはラブライブ!好きの方が多いこともあり、今日はそんな所謂ラブライバーをターゲットにしてさくら学院の素晴らしさを喧伝していきたいと思います。学校のことを喧伝しようとする私の姿勢はまさにスクールアイドルそのもの。いや、自分は何もしていないんだから全然違うか。とまぁゆるりと始まっていますが、今回の私は割と真剣です!実は、このブログの後にもう1本「さくら学院にしかない魅力」を紹介していく記事が控えているんですけど、ラブライバーの方も、そして父兄(さくら学院ファンの呼称)の方も、今回はラブライブ!との共通項をつらつらと書いていく記事になりますので、あたたかく寛大な目でお読みいただけると幸いです。父兄を初めて3ヶ月くらいのペーペーの新米父兄なので、指摘事項があればご指導・ご鞭撻のほどよろしくお願い致します。

それでは、早速「ラブライブ!オタクに知ってもらいたい「さくら学院」というアイドルについて」、はじめていきたいと思います!

 

ラブライブ!オタクに知ってもらいたい「さくら学院」というアイドルについて~さくら学院ラブライブ!は似ている~

さくら学院」って何?アイドルなの?学校なの?という方もいらっしゃるでしょう。なので、まずは「さくら学院とは?」についてご紹介していきたいと思います。

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さくら学院とは、彼女たちが学校生活とクラブ活動をテーマに色々な分野で個性を表現していく「成長期限定!!」ユニットです。

さくら学院

公式ホームページ引用。はい、さくら学院とは、小学5年生から中学3年生までの「成長期限定!!」のユニットで、学校をコンセプトにしています。なので「アイドルなの?学校なの?」という質問にはどちらも正解!が正しい答えになります。基本的に彼女たちは制服を着ていますが、だからスクールアイドルなのか!という訳ではありません。多分制服を来ているアイドルなんて世の中を探せばごまんといます。

あと、ウォイウォイ、小5から中3って幼すぎひん?と思った人はちょっと待ってください。私も最初は全く同じ気持ちだったので、そこは一端目をつむっておいてください。この記事を読むと、そんなことが重要ではないことと、この時期だからこそ「成長」という観点で推せるのだときっとご理解していただけることでしょう。

さくら学院のデビューは2010年。なんとあのμ's先輩と同期になります。ちなみに彼女たちは、μ'sより数ヶ月早くアイドルを始めていることや、2018年の今も活動を継続していることもあり、芸歴で言えばμ's先輩たちより先輩になります。

さくら学院がここまで長く続けて来られたのも、メンバーの入れ替わりシステムがあってグループの新陳代謝が良いというのもあると思うんですけど、割と皆さんが知ってるメンバーもさくら学院の中にはいると思います。

例えば、初期のさくら学院のメンバーには「可憐Girl's」の子たちがいました。通称「絶チル」のオープニング『Over The Future』を歌ってた小学生ユニットですね。彼女たちは、アニサマにも出場経験があります。

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(左2人の中元すず香さんと武藤彩未さんがさくら学院のメンバーでした)

他にも、自己紹介の中でも書いたんですけど、『BABYMETAL』のメンバーの3人も全員がさくら学院出身です。

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あとは、ラブライバーの方ならお馴染みの鹿角理亞役の佐藤日向さん(写真右)もさくら学院出身です。ちなみに田野アサミさん(写真左)はさくら学院が所属するアミューズの先輩グループ「BOYSTYLE」の元メンバーで、ONEPIECEの『ココロのちず』などを歌っていました。

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つまり、Saint Snowは、アミューズの先輩、後輩関係にあるユニット出身の2人からなるスクールアイドルユニットになる訳です。胸熱ですね。ちなみに、ここの間柄を詳しく知りたい場合は、以下のソースさんのブログがめちゃくちゃ参考になります。何しろ私がSaint Snowからさくら学院に興味を持ち始めるきっかけのひとつになったのが、このソースさんのブログ記事になるんですから。

sauce3.hatenablog.com

とまぁさくら学院がどんなグループで、どんな人がいるんだろうとざっくり知ってもらったところで、私がハマる決定打となった「ある曲」についてご紹介したいと思います!

そのある曲というのが、『My Graduation Toss』。ある時、私は「さくら学院ってどんなグループなんだろう?」と興味を持ち、YouTubeに上がってたその曲のPVを見てみることにしました。軽い気持ちでそのPVを見たのですが、私のなかで衝撃が走りました。

「実質ラブライブ!やんけ…」

PVの中では、さくら学院の子たちは制服を着て踊っていました。場所は、学校の体育館。そして、曲調は明るいのに、歌詞は切なく、とてつもなくエモい。彼女たちのバックグラウンドを全く知らないのに泣けてくる。こんな感情はラブライブ!に出会った時以来でした。

そして、私はこのPVの中の光景に見覚えがありました。「START:DASH!!」――そう、「普通の高校生なのにキラキラしていた」。まさに、はじめて「スクールアイドル」というものを目にした高海千歌の気持ちと似た気持ちが、私の中でキラリと瞬いたのです。

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時を告げる運命が 別々の道を示すなら

受け止める たとえひとりでも旅立ちという名の 衝動の向こうへ

My Graduation Toss』

さくら学院ラブライブ!は似ている」

そう思ってから、私は彼女たちのWONDERFULなSTORIES(軌跡)を夢中で追い駆けました。 ちなみにさくら学院には「WONDERFUL JOURNEY」という曲があります。

本物の学校さながらに行なわれる「学年末テスト」や「公開授業」。そこでは、一見可愛いだけのメンバーの面白い素顔を見れたり、全員が全く異なる個性を持ったメンバーだということに気づかされました。笑いの絶えない教室は本当の学生生活さがならでした。また、ライブを行う「学院祭」や「The Road to Graduation」では、校舎風のステージで一生懸命歌って踊る姿が、とてつもなくキラキラと輝いていました。バラエティパートもラブライブ!のファンミみたいでめちゃくちゃ面白いです。また、ライブの舞台裏映像では、自分たちで満足のいくステージを作れなかった悔しさをぶつける青春なメンバーの姿も映し出されていました。

つまり、私は彼女たちのことを知れば知るほど、本当の学校さながらの環境の中で青春しながらアイドル活動を行うさくら学院の生徒たちの姿が「スクールアイドル」に重なって見えていった、という訳です。

 

さくら学院生も「さくら学院ラブライブ!は似ている」と語る

これ、割と衝撃だったんですけど、さくら学院の子たちも「さくら学院ラブライブ!は似ている」と言ってるんですよね。さくら学院の子たちは10代の女の子たちで、アニメも見たりしてるんですけど、ラブライブ!を好きなアニメに挙げる子も何人かいます。さくら学院のライブでは客入れの時にメンバーが選曲した曲を流しますが、岡田愛ちゃんという子はμ'sの『START:DASH!!』を選曲して流したくらい。これだけで私は「推せる。」と思うんですけど(チョロい)、何もこれだけじゃなくて、しっかりと「さくら学院ラブライブ!は似ている」と明言した子たちがいらっしゃいます。

まずは、先ほどから紹介している佐藤日向さん。彼女は、μ'sや三森すずこさんのファンだと公言していて、今はレヴュースタァライトという作品で憧れの三森さんと同じ板を踏んで顔笑っている(さくら学院では頑張るを「顔笑る」と書きます)女優・声優さんだったりします。

μ'sが好きで、実際にラブライブ!に声優として携わることになった佐藤さんは、さくら学院時代のことを振り返って次のように語っています。

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私がちょうどさくら学院として活動しているときに「ラブライブ!」が放送されていて、「私と似たようなことをアニメの中でしている」という感覚で見ていたのがμ'sの皆さんでした。

Anium Premium 特集 佐藤日向 | Anium

「私と似たようなことをアニメの中でしている」。実際に穂乃果や千歌たちと近い年齢の時にさくら学院に所属していた佐藤さんだからこそ言える感想だと思いました。

そして、現在BABYMETALとして絶賛世界を股にかけて大活躍中の菊地最愛(もあ)さんも、次のように語っています。

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さくら学院ラブライブ!似ているとこ、いっぱいあると思うので、どちらもヨロシクお願いします!

菊地最愛|さくら学院オフィシャルブログ「学院日誌」Powered by Ameba -18ページ目

このビジュアルを見てびっくりした方もいらっしゃるんじゃないでしょうか。そう、彼女はさくら学院きってのラブライバー。この他にも、スクフェスで凛ちゃんのURをゲットした報告をブログでしたり、かよちんのモノマネをTVで披露したりと、A級ラブライバーの資格を与えたいくらいです。彼女のことを知って、一気にさくら学院に親近感を湧いたラブライバーの方もいらっしゃるんじゃないでしょか。

そんな生粋のラブライバーである彼女が「さくら学院ラブライブ!は似ている」と言っているのですから。私のような一介のオタクの戯言とはレヴェルが違います。

と、こんな風に、さくら学院の子たちもさくら学院ラブライブ!の類似性を指摘している時点で、「さくら学院ラブライブ!は似ている」はあながち間違った見方ではないことが分かっていただけたんじゃないでしょうか。

次からはさくら学院の生徒たちが辿ってきた軌跡の中から、特にラブライブ!みを感じたものをチョイスしてご紹介していきたいと思います!ラブライブ!は、少女たちの青春ストーリーが魅力的な作品。だからこそ、さくら学院の汗と涙が詰まった青春の軌跡を見てもらえれば、さくら学院ラブライブ!が似ていることを十分に理解していただけると思います。それでは、さくら学院が歩んできた青春の軌跡を追っていきましょう!

 

限られた時間の中で精一杯輝こうとするさくら学院の生徒たち

ラブライブ!は、所謂アイドルスポ根もので、ラブライブ!と呼ばれるアイドル甲子園を目指して時に仲間同士ぶつかり合い絆を深めながら奮闘する少女たちの青春が描かれていた訳ですが、世に跋扈するアイドルアニメの中でキラリと光っていたのはある要素があるからでした。それが、スクールアイドルは高校生の間しか活動できないという「時間」の制約。劇場版ラブライブ!のテーマ「限られた時間の中で精一杯輝くスクールアイドル」は、まさに多感な高校3年間の中で、活動期限が有限だからこそ刹那の青春の汗と涙のきらめきがそこから生まれる訳です。

これは何もアニメの中の話だけではありません。もう半身のμ'sとして3次元の舞台に立って歌って踊るキャストたちも、劇中のμ'sが活動に幕を下ろすのに続くように活動に幕を下ろしました。彼女たちは、μ'sとして役と気持ちを共有していたところが多かったこともあり、活動に終止符を打つことを決めたのです。

ここまでが、ラブライブ!のお話。しかし、さくら学院にもμ'sと同じようにさくら学院の生徒として活動できる「時間」に制約があります。もう一度みなさん思い出してください。さくら学院は、「小学5年生から中学3年生まで」の「成長期限定!!」のユニット。さくら学院には、生徒たち全員が守らなくてはならない鉄の掟があるのですが、それが「義務教育終了となる中学校卒業と同時にグループから卒業しなければならない」というもの。さくら学院の中等部3年として3月を迎えた時、必ず彼女たちはさくら学院を卒業しなくてはならないのです。

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あらかじめ決められたグループからの卒業。彼女たちは中等部3年生になると同時に、来たる日の卒業を意識しながら学院生活を送ることになります。その時の思いが、「学院日誌」と呼ばれる手書きのさくら学院の公式ブログに書かれているので見てみましょう。

まずは、さくら学院の初代生徒会長でもある武藤彩未さん。自分が最後にできることを意識しながら、中等部の3年生を過ごしていたことが伺えます。

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2011年度卒業生 武藤彩未

武藤彩未|さくら学院オフィシャルブログ「学院日誌」Powered by Ameba -3ページ目

次にご紹介したいのが、2014年度の生徒会長でもある菊地最愛さん。ラブライブ!で大切にされている”今”を菊地さんも大切にしながらメンバー10人でさくら学院を作っていこうとする気概が感じられます。

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2014年度卒業生 菊地最愛

菊地最愛|さくら学院オフィシャルブログ「学院日誌」Powered by Ameba -3ページ目

このように、さくら学院の生徒たちは限られた時間の中で自分たちにできることは何かを考えながら学院生活を送ります。歴代の卒業生たちは、スクールアイドルさながら仲間と一緒に過ごせる1分1秒を大切にしながら、お互いが競い合い手を取り合いながら”今”のなかで成長していくのです。

そして3月末、桜が咲く頃に訪れる卒業ライブ「The Road to Graduation - Final -」。「卒業への道」と題されたこのライブは、その年度のさくら学院の全員で立つ最後のステージになります。

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彼女たちは、さくら学院の全員で成長しながら培ったものをお互いに持ち寄って、学院のために、みんなのために、自分たちのために最後の歌を歌います。 

そして、ライブも終盤を迎えた時ーー卒業する3年生を見送る「卒業式」が始まります。

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その様子は、本物の学校の卒業式さながら。厳かな雰囲気の中で、在校生による「送辞」と卒業生による「答辞」が読まれます。それらは、すべて自分たちの言葉で紡いだオリジナルのメッセージ。さくら学院で過ごしてきた季節を振り返りながら、在校生と卒業生がお互いに感謝の気持ちを伝え合います。送る側と送られる側、双方がきちんと自分たちの言葉で感謝の気持ちを紡ぐからこそ、彼女たちの言葉には嘘が無く、エンターテイメントの向こう側にリアルな感情が生まれます。

私が印象に残ってる送辞と答辞があります。さくら学院が結成されてから初めて卒業生を見送ることになった2011年の卒業式。

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「母校はさくら学院です」と卒業生の皆さんが胸を張って名乗れるよう、皆さんが築きあげてきたこのさくら学院を受け継いだ上で、さらに新たなさくら学院を作り上げていくことが、後輩としての、先輩方への恩返しになるのだと思って、精一杯の努力をして参ります。
在校生代表 中元すず香 2011年送辞

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私たち卒業生からお願いがあります。

どうかこれからのメンバーの卒業も見届けてあげてください。

みんななら私たちが卒業しても大丈夫だと断言します。

生徒会長 武藤彩未 2011年答辞

送る者と送られる者双方が紡ぎ出すありったけの感謝の言葉。彼女たちを見守る立場にある私たち父兄は、万感の思いを抱きながら、彼女たちの最後の言葉を聞き届けることになります。

さくら学院には、成長する喜びと旅立ちの儚さが毎年訪れます。正直、映像でしか見たことのない私ですらその2つをありったけに感じることが出来るのですから、彼女たちを追い駆けてきた父兄さんならとんでもない気持ちになると思います。ラブライブ!で言うと、毎年ファイナルライブが訪れる感覚とでもいいましょうか。そう聞くと、とてつもない程さくら学院は限られた時間の中で青春の日々を精一杯送って来ていることが分かっていただけるんじゃないかと思います。

 

新しい色で輝かせていく継承の物語

ラブライブ!では、アイドル活動の終わりだけでなく、彼女たちから意志を引き継いで新しいアイドルグループを作ろうとした者たちの「継承の物語」も描かれていました。例えば、『ラブライブ!』では、μ'sを見て「自分たちだけのスクールアイドルのグループを作る」ことを決心した雪穂や亜里沙がいました。 

一方のさくら学院では、先輩たちが卒業した後に同じグループを引き継ぐことになります。しかし、彼女たちは先輩たちが作り上げたさくら学院をただ守るために翌年度以降活動する訳では無いという点で、ラブライブ!に登場するスクールアイドルたちと本質的に変わらないと思っています。 

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毎年グループを卒業する人がいるのでもちろん欠けてしまうこともたくさんあるんですけど、その中でも大事なものをきちんと残して前年度のさくら学院の色を引き継ぎながら、毎年度違う色を作っていくのはすごくすてきなことだなと思っています。

2014年度生徒会長 菊地最愛

さくら学院「さくら学院 2014年度 ~君に届け~」発売記念 菊地最愛&水野由結 / 田口華&野津友那乃 インタビュー (2/6) - 音楽ナタリー 特集・インタビュー

こちらも、2014年度の生徒会長の菊地さんの言葉の引用ですが、彼女たちは先輩たちが彩ってきたさくら学院の色を引き継ぎながらも、また新しい年に変わると、新しいさくら学院として自分たちの色で彩りながら次に繋いでいこうとする意志を持って活動します。つまり、彼女たちは「継承のバトン」を渡しては、毎年新しい色でさくら学院を輝かせていくのです。『ラブライブ!サンシャイン!!』でも、μ'sに憧れたAqoursが「自分たちだけの色」を模索する姿が描かれていましたが、さくら学院でも同様に毎年自分たちの色を探しながらステージに立ち続けているのです。

ちなみに、この「自分たちだけの色」を歌ったエモ散らかした曲がさくら学院にはあるので、後ほどご紹介したいと思います!

 

みんなで叶える物語~ひとりじゃできない~

あらためて言うと、さくら学院はただのアイドルに留まらず「学校」でもあります。それはもちろん、アミューズで将来活躍を期待視されている女優やモデルさんの卵の養成学校的な意味合いもあるのですが、さくら学院には本当の学校さながらの行事や仕組みがあります。

そのひとつとがさくら学院の「校則」。生徒たちは、さくら学院にある7つの校則をいつも胸に抱きながら指針として活動します。それらの校則は、マリリン・モンローヘレン・ケラーをはじめとした偉大な7人の女性の言葉から作られているのですが、その1つに「ひとりじゃできない!」という校則があります。

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一つ.ひとりじゃできない!だって、オノ・ヨーコ先生がこう言ってたんだもん。「一人で見る夢は夢でしかない。誰かと見る夢は現実になる」って。

さくら学院 - 校則

オノ・ヨーコ先生の言葉から作られた校則は、「ラブライブ!」の「みんなで叶える物語」に通じるところがあるなと私は感じました。さくら学院でもこの「ひとりじゃできない」をとりわけ大切にしながら歩んできた生徒会長がいました。

それが、2013年生徒会長の堀内まり菜さん。堀内さんは一見すると明るくユーモア溢れる子なのですが、初代生徒会長の武藤彩未さんも「まり菜ちゃんは、本当に周りに気遣う子で、なんでも心に抱え込んじゃうタイプ」だとブログで語っています。そんな彼女がさくら学院を引っ張る生徒会長という大役を1年間務めあげられたのは、「みんな」のおかげだと語ります。

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今まで人に心を開くのが得意でなかった私が生徒会長としてこの1年がんばってこれたのは由結、最愛、華、莉音、友那乃、咲希、しらさき、愛子。そして寧々、らう、日向が支えてくれたからです。“1人じゃできない”という言葉がこの1年、私の背中を大きく押してくれました。そして、チームというものが大好きになりました。そんな信頼できる12人で歌うということは、ひとりで伝えるより沢山のことが伝えられるんじゃないかということに気づき、次の成長に進めた気がします。
堀内まり菜 2013年答辞

彼女の答辞は涙なしでは聞けなかったのですが、何か1人1人が別々の方向に向かって日々を過ごしていた穂乃果や希たちが同じ場所や想いを共有することによって次第に1つになっていたことを私は思い出してしまいました。私自身ラブライブ!と出会ってから心を分かり合える人と沢山同じ時間や物語を共有することができて、“1人じゃできない”企画とかも沢山できた経験があるので、みんなで叶える物語をさくら学院は体現しているなぁとしみじみ思いました。

ちなみにこの後堀内さんは、「さくら学院の絆が応援する皆さんに届いて生まれる特別な空間がさくら学院」と続けますが、さくら学院の生徒はもちろん、ファンも一緒になって作りあげていく空間がさくら学院なのだと、彼女の言葉を聞いて知りました。ラブライブ!もキャラクターやキャストはもちろん、ファンも一緒になって物語を共有して作りあげていく楽しさがあったので、さくら学院を追い駆け始めた私としても楽しみなことであります。

 

想いよひとつになれ~日本とアメリカで別々の場所に立つ少女たち~

ラブライブ!サンシャイン!!』第10話「シャイ煮はじめました」と第11話「友情ヨーソロー」では、桜内梨子という少女が「9人で立つラブライブ!のステージ」と「1人で立つピアノのコンクール」という2つの夢が同日に重なった時、仲間に背中を押してもらいながら後者を選択し、8人と場所は離れていても想いをひとつにして自分の夢に向き合う姿が描かれていました。

なんと、さくら学院でも奇跡のようにこれと同じような出来事がありました。さくら学院は、毎年TIF(TOKYO IDOL FESTIVAL)というアイドルフェスに参加しています。2014年も同様にTIFへの出場を決めたさくら学院。それと時を同じくして、さくら学院の部活動(派生ユニット)から生まれた「BABYMETAL」が海外で人気を集め、あの世界的スーパースターのレディー・ガガオープニングアクトを務めることになりました。

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スーパースターと共演して大きな舞台に立てることは喜ばしいこと。しかし、この時ばかりはタイミングが悪いことに、TIFと同日にアメリカでBABYMETALとして立つステージが決まってしまったのです。

ベビメタのメンバーで、まだこの時さくら学院に在籍していた菊地最愛さん、水野由結さんは、さくら学院が心から大好きでしたし、彼女たちにとってTIFは、さくら学院として初めて立った思い入れ深いステージだったのです。この時の悔しい気持ちや歯がゆい気持ちが学院日誌にて書かれています。

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離れていても心はひとつ…決して忘れません

TIF | さくら学院オフィシャルブログ「学院日誌」Powered by Ameba

日本とアメリカ、場所を異にしても顔笑ろうとする少女たち。それぞれが最高の結果を残すことをお互いに約束をして。そこには紛れもなく「想いよひとつになれ」と信じてそれぞれのステージに立つ少女たちの姿がありました。

そしてまた、ここにはさくら学院にしか無い物語も生まれました。それは、日本でさくら学院としてTIFのステージに立った田口華さん。彼女は、ベビメタの2人と同学年の中等部の3年生でした。彼女は、2人がいないステージを初めて経験して次のように語ります。

2人がいないステージを経験して、最愛と由結に頼ってしまっていた部分があったなって実感しました。そこから私たちの中でもっともっとがんばらなくちゃっていう気持ちが生まれてきて。

さくら学院「さくら学院 2014年度 ~君に届け~」発売記念 菊地最愛&水野由結 / 田口華&野津友那乃 インタビュー (3/6) - 音楽ナタリー 特集・インタビュー

もしかしたら、千歌や梨子も同じことを思ったのかもしれません。 田口さんは2人がいないステージを経験したからこそ、2人の存在の大きさに気づき、今以上に顔晴ろうという気持ちになった。それは、彼女が実際にそうした場面に立ち会ったからこそ思えたことであり、さくら学院の子たちが「リアルスクールアイドル」であることの証明にもなるのではないでしょうか。

 

劇場版ラブライブ!~続けることを選択したBABYMETAL~

μ'sの穂乃果たちは、3年生が卒業し9人でμ'sを続けられなくなると分かった時、「μ'sの活動を終わりにする」決断を下しました。しかし、劇場版「ラブライブ!The School Idol Movie」では、海外のライブに招待されるほど人気を集めたμ'sは、彼女たちの活動の継続を望む周りの人たちの声によって「μ'sを続けるのか」「μ'sを終わりににするのか」という二択の選択を再び迫られることになります。

そう、彼女たちと似た状況に陥ったのが、「BABYMETAL」。元はと言えば、彼女たちのルーツはさくら学院の部活動(派生ユニット)の「重音部」でした。

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最初はさくら学院重音部BABYMETALとして、さくら学院の部活動のコーナーに立っていた1ユニットに過ぎませんでしたが、彼女たちは次第にさくら学院を超えた人気を獲得することになります。そして、彼女たちは何度かの単独ライブを経て人気と実力共に力をつけて行った結果「海外遠征」という使命を突きつけられることになります。ここから派生した話が先ほどのレディー・ガガオープニングアクトのステージに繋がるのですが、まさに彼女たちはさくら学院の「課外活動」という立ち位置で活動をしていくこととなります。

ベビメタのボーカルSU-METALとして活動していた中元すず香さんは2012年に卒業していましたが、2014年に海外遠征の真っ只中にありさくら学院にも在籍していたYUIMETAL(水野由結)とMOAMETAL(菊地最愛)は、ある戸惑いを抱えていたといいます。それが、「義務教育の終了と共に卒業しなくてはならない」というさくら学院の決まり。その当時さくら学院にいた菊地最愛さん、水野由結さんらは卒業前に大きく悩みました。 

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──2人が中等部に上がってからBABYMETALというプロジェクトが始動します。中元すず香さん(SU-METAL)がさくら学院にいた頃はあくまで部活動ユニットでしたが、中元さんが2013年3月に卒業してからはBABYMETALが課外活動として、さくら学院の活動とは切り離されたものになりました。

水野 さくら学院の中のユニットが卒業後もそのまま続いていくのって今までなかったから、すぅちゃん(中元すず香)はさくら学院を卒業したら1人で自分の夢に向かってがんばっていくんだと由結は思ってたんですよ。

菊地 そうだね。だからベビメタが1つのアーティストとして活動するという話が出たときは、これからどうなるのかみんな不安だったし、最愛もすごく悩みました。さくら学院の卒業生の活動に私たち在校生が混じっていくことや、ベビメタをやることでさくら学院の活動がおろそかになってしまうんじゃないかとか。そういう気持ちを先生たちとたくさん話し合いました。すぅちゃんもすぅちゃんなりにたくさん考えてくれて。

さくら学院「さくら学院 2014年度 ~君に届け~」発売記念 菊地最愛&水野由結 / 田口華&野津友那乃 インタビュー (1/6) - 音楽ナタリー 特集・インタビュー

さくら学院が開校した年にさくら学院に転入(グループに所属)して、さくら学院のことが大好きな2人なだっただけに、さくら学院の生徒としていられる最後の年をBABYMETALとして多くの時間過ごすことに対して不安を抱いていたという気持ちがインタビューから伺えます。また、3回も先輩の卒業を見届けてきた彼女たちにとって、さくら学院の卒業の決まりがある以上、さくら学院の卒業後もBABYMETALとして活動することに対して少なからず戸惑いもあったことが伺えます。 

そんな彼女たちが下した最後の答え。それは、さくら学院の卒業後もBABYMETALを続けていくということ。

──そして2人は納得したうえでどちらも手を抜かずに、2つの顔を持つアイドルとしてここまで駆け抜けてきたと。

菊地 そうですね。今ではベビメタをきっかけにたくさんの方がさくら学院を観に来てくださるようになったので、続けてきてよかったです。それにBABYMETALの活動が続いてることで、今までなかった卒業後の道を切り拓くことができたとも思うんですよね。まだ少しずつですけど。

水野 私たちがBABYMETALとさくら学院の活動を両立することで、自分の大好きなさくら学院を広めることができて結果的にはプラスになったのかなって思います

それは、自分たちが大好きなさくら学院を多くの人に広めるためにもなると選んだ道なき道。それは、劇場版ラブライブ!でも描かれなかった、彼女たちだけの選択でした。

BABYMETALと、終わることを選ぶさくら学院、どちらにも所属している菊地最愛ちゃんの気持ちが、私はとても知りたいなあと思いました。あの子は一体どんな気持ちでμ'sとA-RISEの選択を見守ったんだろう?どんな気持ちでこの映画を見たんだろう?さくら学院にいた頃のように、手書きの日誌で屈託のない感想が聞けたらよかったのに。そう願わずにはいられないんです。

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こちらは、私が本記事を書く上でも大きな原動力となったソースさんの記事です。冒頭でもアミューズの系譜を受け継ぐSaint Snowの記事を紹介させていただきましたが、私がさくら学院に興味を持つきっかけのひとつが、やはりソースさんが書かれた記事でした。特にこの「劇場版ラブライブ!」の章では、ソースさんの「劇場版ラブライブ!がBABYMETAL/さくら学院 菊地最愛ちゃんへの壮大な私信だった件~終わりのあるアイドルを推すということ~」の記事を参考にさせていただきました。「ラブライブ!」が大好きな菊地最愛ちゃんもきっと見届けたであろう劇場版ラブライブ!。一度大きな決断を下した彼女は、どんな気持ちでこの劇場版を見届けたのか。ファンとして気になるところではあります。

 

さくら学院の曲はエモい

ラブライブ!の曲には、曲調は明るいのに歌詞がとてつもなく切ない曲が沢山あります。夢や未来、輝きを歌った曲。どれも心の奥が熱くなり、自然と泣けてくる感覚があります。私はそういう曲を聞くと、彼女たちの軌跡を思い浮かべて青春だなぁと感じます。

さくら学院の曲の中にも、そういった青春を感じられる曲が沢山あります。私は、アイドルの曲は恋愛ソングが多い印象を持っていましたが、さくら学院にも恋愛ソングはありながらも友情や仲間、絆、旅立ちなどを歌った曲が多い印象を受けました。

例えば、冒頭でも紹介した私がさくら学院にハマるきっかけにもなった『My Graduation Toss』という曲。明るいロック調の曲なのに「卒業」や「旅立ち」が歌われており、聴いているととてつもなく切ないんですけど、前向きな気持ちになれるのが不思議なんですよね。それはやはり、この曲が次の世代への「トス」という意味も含まれているからでしょうか。そして、卒業は終わりじゃない。そのことを強く感じさせてくれます。ちなみに、この曲にはフルのPVがあるので是非見てみてください。

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君に贈る"Graduation Toss" 宝物を集めた

オルゴールの中 きらめくたびいつでも 思い出せる みんなのこと

時を告げる運命が 別々の道を示すなら

受け止める たとえひとりでも旅立ちという名の 衝動の向こうへ

My Graduation Toss』

ちなみにこの時のさくら学院の状況を知っているとエモさ100倍になります。楽曲制作を行った川瀬智子さん(Tommy february6)、奥田俊作さん(the brilliant green)らは、さくら学院の子たちの人となりを事前に教えてもらい、卒業公演などを見ては来たる卒業式の日のことを思い浮かべながら曲を書いたそうです。

爽やかな疾走感の中に切なさがあるような作品にしたい。というお話をもとに、12名の生徒さんのお写真付き名簿や、昨年度の卒業式の様子などを参考にしながら、本年度の卒業生、中元すず香ちゃんを送り出す"卒業式"のシナリオを頭の中に描き、ドキドキしながらメロディに乗せていきました♪"Graduation Toss"というテーマを聞かせて頂いた時、この象徴的なキーワードをぜひタイトルにしたいと提案しました。そして、本年度のヒロインである卒業生は、すず香ちゃんオンリーということだったので、歌詞に関してもそうなんですが、"ひとり"ということを強調したくて、"My"をプラスして"My Graduation Toss"というタイトルにさせて頂きました。

さくら学院 ニューシングル"My Graduation Toss"発売!応援コメント続々到着 - モデルプレス

2012年度の卒業公演は、さくら学院の歴史を振り返ってみても他にない、中元すず香さん1人だけの卒業公演でした。そのことを思い浮かべながら歌詞を見てみると「受け止める たとえひとりでも」の部分とかがとてつもなく切なく思えてきます。また、川瀬さんらが曲名に「My」に付けたというお話からは、さくら学院の曲が彼女たち自身のことを歌う曲が多いということを示す代表的なエピソードでもあります。ちなみに彼女たち自身の言葉を集めて作った歌や、彼女たち自身がアイデアを出して作った歌なんかもあるくらいです。

だからこそ、ラブライブ!の曲と同様に、彼女たちの軌跡を追い駆けていると、普通に聞くよりも何十倍も感情移入して彼女たちが歌う歌がエモく聞こえてくる訳です。 

そして、次に聴いていただきたいのが、『Jump Up ~ちいさな勇気~』という曲。2013年度さくら学院の曲で、佐藤日向さんたちの世代が最上級生だった時の曲です。

まず、注目していただきたいのがPV。春から始まり、季節は夏に。そして秋から冬へと季節が移り変わっていきます。時は進んで行くこと。その光景はAqoursの「HAPPY PARTY TRAIN」のPVに重なります。また、教室や音楽室、体育館を巡っていく様子は、こちらもまたAqoursの「WONDERFUL STORIES」を見ているよう。彼女たちの「軌跡」が4分47秒の中に詰まっているようです。

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そして、この曲でもうひとつ注目してほしいのが歌詞。明るい曲調の中に切ない青春らしい歌詞が散りばめられているのですが、次に述べる歌詞はラブライブ!シリーズを通して見たことがある人ならそれぞれに思い当たる節があるフレーズだと思います。

ひとつだけ胸の奥に君だけの色を探そう

溢れ出した想いをぎゅっと握って現在(いま)を進むんだ

果てしなく広がる世界へ続くよ

夢は明日(あした)の自分に届けに行くよ 待っててね

叶うまで大切に育てていくんだ

動き出した時間はずっとどこかで繋がっているから

迷わずに信じる道進むんだ

『Jump Up ~ちいさな勇気~』

この2曲以外にも注目して欲しい曲が沢山あります。例えば、さくら学院でも代々歌い繋がれている『School days』では、「憧れは始まり 抑えても溢れる気持ち」という歌詞などがあったり、『チャイム』という曲では、「馬跳び」をする振付(しかも3人同時!)があるなど、パフォーマンスにおいてもラブライブ!との共通項が多く見いだせるのです。 

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そして、『My Road』という2017年度のさくら学院の曲。私は、この曲が本当に大好きなのですが、それは実質ラブライブ!としか言えない歌詞がふんだんに盛り込まれているからというのもあります。この曲のPVはアルバムの紹介PVの中に入っているので、以下のURLから直接飛んで聞いてみてください(しかもPVに紙飛行機も出てくるからヤバい)。あとラブライブ!は関係ありませんがその後に続く『オトメゴコロ』は歌も振付も格好良くて大好きですし、『マシュマロ色の君と』は在校生が卒業生のことを思った歌でもあるのでエモくて大好きなので見てみてください。彼女たちの歌とダンスのレベルの高さも分かっていただけると思います。

https://youtu.be/rba6Pm7ZEfU?t=175

何万回と後悔しちゃっても 好きっていう気持ちは止められない

やっぱ 七転八倒の人生 輝いたモン勝ち

私らしく磨く無限のダイヤモンド

『My Road』

このように、さくら学院の歌から代表的なものを取り上げてみても、ラブライブ!と親和性が高いことが分かっていただけたかと思います。それは、やはり青春の本質というものは普遍的なものであり、グループは違えど両者とも精一杯輝こうする姿勢を持っているからなのでしょう。

 

卒業生が輝くことでさくら学院が永遠に輝き続ける

μ'sは、2016年4月の「ラブライブ!μ's Final LoveLive!〜μ'sic Forever♪♪♪♪♪♪♪♪♪〜」をもって活動を休止しました。しかし、μ'sとしてステージに立っていたメンバーたちは、μ'sの活動休止後も声優や歌手など、それぞれのフィールドで活動しています。

さくら学院でも、卒業後も精力的に活動しているメンバーが沢山いらっしゃいます。ここまで実はお話していなかったことがあるのですが、さくら学院では卒業は終わりではありません。確かにさくら学院としていられるのは中学の3年までなのですが、彼女たちは卒業後にアイドルを超えた存在「スーパーレディー」になるためにさくら学院の全課程を駆け抜けているのです。だから、卒業してからがある意味スタートだと言えるのかもしれません。

それでは、記事の中でも一度登場したスーパーレディーとは一体何なのか。あらためて校則を見てみても一番目に「アイドルを超えた、「スーパーレディー」になる!」と書いてあります。

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実は、スーパーレディーについては厳密な定義がある訳ではないのですが、私もさくら学院に関するものに触れてきたり、校長(さくら学院にはなんと校長もいる!)の言葉を聞く内に次の条件を満たした者がスーパーレディーなんじゃないかと思っています。それが、世の中によい影響を与えて明るい未来をもたらす、女性の「オピニオンリーダー」的な存在。何もそれは、アイドルだけに留まりません。むしろ、さくら学院の卒業生を見ていると、その枠にとらわれていないことは一目瞭然です。

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アーティストやモデル、女優、声優など。そして何も表に顔を出す職業だけでなく、舞台監督や看護婦といった道に進む生徒たちもいます。佐藤日向さんと同級生の杉崎寧々さんは、商品目当てで応募したらたまたまオーディションに受かってしまったという破天荒エピソードもあるくらい面白い子なのですが、彼女は小さい頃からある夢を持っていたといいます。

小さい頃から夢だけはあって、母のような看護師になることだったんですよ。5歳の時に見た母の仕事をしている姿が格好良いなとかこんな風になりたいなとか思いは歳を重ねていくごとに大きくなっていって。私はさくら学院を卒業すると同時に、芸能界も引退して、普通の高校生として、看護師を目指したいなと思います。

杉崎寧々 The Road to Graduation 2013 ~放課後アンソロジー みんなでわっしょい!~

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杉﨑寧々|さくら学院オフィシャルブログ「学院日誌」Powered by Ameba

杉崎さんは今でも地元の茨城で母親のようなスーパーな看護師を目指して日々精進していることでしょう。

このように、さくら学院の卒業後も、卒業生のそれぞれの物語を追い駆けて成長する姿を見届けられること。それぞれの道がどこまでもどこまでも続いていくようで、それを追い駆けていけることはファンとして嬉しくて仕方ありません。

そして、卒業後も歌を歌い続けていくことを誓った卒業生や、

今回はお別れではありません。私たちは自分の夢に向かって旅立つんです。また今度は武藤彩未として皆さんとお会いできるのを楽しみに頑張りますし、さくら学院で学んだことをこれからの武藤彩未に活かしていくことが皆さんへの恩返しになると思ってます。なので、また彩未が輝ける場所を皆さんで作ってくれたら嬉しいです。

武藤彩未 2011年卒業式

メタルで世界中の人の心をひとつにしようと道なき道を征く卒業生や、

BABYMETALは私たちにとって武器。BABYMETALを出したのはさくら学院なので、私たちがさくら学院を広めたいなっていう気持ちはずっと2人の中にあります。

菊池最愛 2015年2月2日 LoGiRL#2

昔から夢だった女優になることを誓った卒業生。

卒業後は元々目指していたお芝居を頑張って行こうかなって考えてます。お芝居を上手くするためにも、やっぱり”努力”は必要だなっていうのが、さくら学院の4年間を通して学んだことなので、これからは今まで以上に頑張って、さくら学院で成長したってことを自信に持って、また父兄さんに応援してもらえるような女優さんになることを約束します!

佐藤日向 The Road to Graduation 2013 ~放課後アンソロジー みんなでわっしょい!~

彼女たちさくら学院の卒業生がそれぞれの好きなことで輝き続けることこそが、さくら学院を永遠に輝かせ続けることにも繋がるのです。

 

ラブライブ!オタクに知ってもらいたい「さくら学院」というアイドルについて~さくら学院だけの輝き編~に続く…

ここまで、長いこと私のアイドル談義に付き合っていただいて本当にありがとうございました。正直、さくら学院ラブライブ!は似ていると言って、嬉しく思わない人も少なからずいると思います。「ナニソレイミワカンナイ」と。しかし、冒頭にも書きましたが、私がさくら学院を好きになるきっかけになったのが、佐藤日向さんであり、ラブライブ!だったことは間違いありません。言ってしまえば、それはハマる上でのきっかけのひとつだったのであり、さくら学院にはそれ以上にワクワクする魅力があることも十分に知りました。なので、父兄さんの顔色を伺って…という訳ではありませんが、次に「ラブライブ!オタクに知ってもらいたい「さくら学院」というアイドルについて~さくら学院だけの輝き編~」という、さくら学院だけの魅力に焦点を当てた記事を書かせていただきました。こちらも引き続き合わせてお読みいただけると、そこで初めてさくら学院のことを真に知っていただける作りになっていますのでよろしくお願いします。

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また、今回の記事はラブライブ!が好きな方に向けて、さくら学院を知るきっかけのひとつにでもなれば、という思いで書いてきました。繰り返しになりますが、さくら学院の魅力は、こんなもんじゃありません。

そして、私には夢があります。それが、「ラブライブ!をきっかけに繋がった人と一緒にさくら学院のライブに行くこと」。μ'sのリーダーもかつて語りましたが、「出会った時がさくら学院のはじまり」です。私が今年になってようやくハマった時にこの言葉が痛く染みました。本音を言えば、さくら学院の開校当初から彼女たちのことを知れば、今は卒業してしまっている卒業生たちとさくら学院の同じ時間を共有できたのにという悔しさや歯がゆさはあります。しかし、それ以上に「今出逢えていることが嬉しい」という喜びのほうが何十倍も強くあります。幸い、さくら学院はまだ絶賛開校中です!この記事を見てもしも興味を持っていただける方がいらっしゃいましたら、是非さくら学院の軌跡を順番に追い駆けてみて欲しいです。お声が多くあればさくら学院の軌跡を知れるものをご紹介させていただきたく思います。

最後に、この記事を書くきっかけにもなった方々へ感謝の気持ちを述べて次の記事へと繋げさせてください。

まずは、このブログを書くにあたっても、私がさくら学院にハマる上でもソースさんの記事が少なからず影響しています。

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劇場版ラブライブ!の章でも、ソースさんの「劇場版ラブライブ!がBABYMETAL/さくら学院 菊地最愛ちゃんへの壮大な私信だった件~終わりのあるアイドルを推すということ~」の記事を引用させていただきましたが、アイドルについて門外漢の私がさくら学院を知る上で大きな助けとなりました。感謝しております。ありがとうございました。ソースさんの記事はすべて面白くて書き手の方が楽しまれていることが伝わって来るので大好きなブログです。

そして、もうひとつさくら学院を好きになるきっかけになり、またアイドルへの偏見を取っ払ってくれた上で新しい世界の扉を開けて見せてくれた佐藤日向さんには本当に感謝をしてもし切れません。まさに佐藤さんは、卒業生が輝くことでさくら学院が輝くの体現者だと思っています。次の記事でも佐藤さんのことを少し書きますが、引き続きさくら学院のことを応援していきたいと思います。

と、終わり方が分からなくなったところで、これくらいにしておきます。御覧くださいありがとうございました!

続編に続く…

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